Porto, ポルト(2005/12/12-13)
|ポルトの印象
2005年12月、2週間ほどかけてポルトガルを廻る旅の最終拠点がここポルト。2度目のポルトなので大体の見どころはすでに回っていたのですが、なぜかもう一回行きたくなったんです。ポートワイン、葉巻、そういった色合いを思い起こさせるノスタルジーな街そのままに、複雑な地形の中に建物がひしめき、不思議な魅力を感じさせるところです。
18年も前の旅行のことを思い出しながら書いていますが、印象の強い街のため今でもはっきりと思い出すことができます。パリで氷点下の寒さに1日あたったあと、12月なのに20度近くてとても暖かいポルトガルにやってきてカメラの調子が一気に悪くなり、ポルトの写真は特に画質が非常に悪いです。
ドウロ川に架かるドン・ルイスⅠ世橋からの眺め
エッフェル塔と同じテイストのデザインでとても美しい橋ですが、鉄道と歩行者が同じ橋面を通行するので結構ヒヤヒヤしました。ふざけて歩いたり、よろけたりすると轢かれます。正面は旧市街の街並み。手前側の岸沿にはポートワインの醸造所兼販売店が数多く並び、なんだか渋い雰囲気です。
|複雑な丘陵地にひしめく建物群
微妙な坂や丘だらけのポルトには結構な高さのある建物がぎっしりと立ち並び、壮観かつ雑多な印象ですが、「貧しさ」ではなく古都的な雰囲気を感じました。女性ひとりで全部歩きで地図を見ながら適当に歩いても、「怪しいな・・・」と感じる場所がなかったように思います。ポルトガルはユーラシア西の果てと言われ、経済的には数歩遅れた国と言われるものの、人が皆豊かそうなイメージとでも言うのでしょうか。古い街並みというのは、どこの国でも取り壊されて新都市に作り替えられていきますので、こういった風情はいつまでも残っていてほしい・・・
メインストリートのようなエリア
12月のクリスマスの時期でしたので、通りのあちこちにイルミネーションが飾り付けられています。2005年でしたので、すでに「ユーロ」となっていて、物価が上がり、ポルトにもヨーロッパの大手のファストファッション店などができ始めていた頃です。
古びた色合いの建物
レンガ色、グリーン、アズレージョブルー、などが古びて、ノスタルジックな雰囲気がこれでもか!というぐらい出ています。クルマの排気ガスで少し煤けているのもあるでしょうが、歩いていて特に空気が悪いとは感じませんでした。大きな川もあるので空気は抜けやすいのかもしれません。あと、地面が斜めなのか建物が歪んできているのかわかりませんが、なんだか撮影していても『水平が取れない』のもおもしろい街です。
犬やら洗濯物やら
なんとなく優しさを感じるのがポルトガルです。2023年現在はわかりませんが、2000年、2005年は観光エリアはどこへ行っても治安の悪さなどは感じませんでした、やはり、パリが一番物騒かも。
|やたら食べ物が美味しく、女性が皆・・・
ポルトは「美味しい」街でした。私が一番気に入ったのが、チキンを丸ごと香ばしくローストして食べさせてくれるお店が多かったこと。これに、ライスと、レンズ豆のスープがセットになった定食がとにかく美味しい。チキンの質が良いのと、塩だけの味付けでカリッと、そして中は柔らかく、レンズ豆のスープは豆が溶けてちょっと味噌汁的な雰囲気でした。これは、いくらでも食べられる!他には干し鱈を使ったグラタンやスープもありますが、これは日本人の口には塩気が多すぎて難しいと思いました。そして、やたらに美味しそうな大きなパン、デニッシュ、ドーナツ、カステラがあちこちでもりもり売られており、ポルトガルの他の街では全く感じなかった、女性の肥満率の高さに驚きました。前から来る人くる人、老いも若きも女性が皆、ジーパンがえらい勢いでパッツパツのムッチムチ。どどーーん!と大きいので、この街で美味しいものを食べ続けたら、かなり大きく育ってしまうのかと・・・
ローストチキンランチはおすすめ!
ポルトガルはパンやドーナツ天国です!
|教会はやっぱり美しいアズレージョ
私がポルトガル大好きな理由のひとつが『アズレージョ』です。イタリアやフランスなどを回った後に、このアズレージョで装飾された教会を見ると感動します。教会だけでなく、駅にもカフェにも至る所にアズレージョが見られるわけですが、ペンキなどで塗るのに比べて手間がかかることをやれるというのは、やはり大航海時代の豊かさの象徴なのでしょうか。ポルトのサン・ベント駅の立派なアズレージョも見ましたし撮ったはずですが、それは2000年に訪れた時の記憶かもしれず、写真が見つかりませんでした。私は青色LEDの光は好きでは無いのですが、アズレージョだったら毎日囲まれて暮らしたいと思うほど癒されます。
教会の名前は失念!残念!
西陽を反射して眩しいアズレージョの教会
『ポルト大聖堂』(上)と内部(下)
|宿泊したホテル
街の中心的なMunicipio広場近くのホテルに宿泊しました。この広場周辺にしておくと空港へのバス、リスボンなどからの直行列車が停車する国鉄駅サン・ベント駅も近くで、市民の台所ボリャオン市場にもすぐです。当時から旅行は全て自分手配のためエクセルで自作した旅程表のデータはずっと残しておいたはずなのに、数度の引越しやパソコンの入れ替えを繰り返すうち、「もういらんやろ〜」と削除してしまった模様。ホテル名を全く思い出すことができません。しかし、お部屋はシックで広いベッドには真っ白なシーツ、朝食はとっても美味しくて快適な滞在だったことを記憶しています。
朝食ビュッフェは旅の楽しみのひとつですよね〜
調度品がとにかく立派なホテルでした
|ポルトの滞在日数・旅程
ポルトには2泊しました。1日はポルトからブラガにバスで日帰りしましたので、1日でポルトの街を回りました。以前に来たことがあるとはいえ、ポルトは丸1日あればじゅうぶん、女性の足でも主なところは歩いて回れます。ポルトガルは一箇所にじっくり腰を据えるよりも、それぞれの街の個性が強いので1〜2日づつたくさん廻ることをオススメします。ポルトガル国内、電車もバスも充実していますし安全なので、リスボンやポルトなど大きい街だけにとらわれず、郊外の素敵な街にもぜひ行きたいですね。
文・写真:maki
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